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等比数列の一般項と和の一般項

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問題

次の問いに答えなさい。

(1) 数列 1, 2, 4, \cdots の一般項 a_n を求めよ。

(2) (1) の数列について,初項から第 10 項までの和 S_{10} を求めよ。

(3) 初項 7, 公比 3 の等比数列の初項から第 5 項までの和 S_5 を求めよ。

 

 

つまずきポイント

今回は、等比数列の一般項と和の一般項の問題です。

 

等差数列同様、公式を覚えられていれば、問題なく解けるのではないかと思います。

 

和を求める問題では、

等差数列のときのように、公式の中に含まれる文字の数が少し増えてきます。

 

ここで重要なのは、

公式を使うにはどんな情報が必要で、その情報は問題文から見出せるかを考えることです。

 

実際に上記の問題を使って、ポイントをおさえながら一緒に考えていきましょう。

 

等比数列の一般項の公式

a:初項, n:項数, r:公比

 a_n=ar^{n-1} 

 

等比数列の和の公式

a:初項, n:項数, r:公比

 r\neq1 のとき、S_n=\dfrac{a(1-r^{n})}{1-r}=\dfrac{a(r^{n}-1)}{r-1} \cdots

 r=1 のとき、S_n=na \cdots ② 

 

和の公式として登場する頻度が高いのは、圧倒的に①です。

 

また、末項がわかっていた場合、末項を l として、

S_n=\dfrac{a-rl}{1-r}

などのように表すことができますが、使用頻度が低い上、①を使って導くことが容易なため、覚える必要はありません。

 

解説

(1)

a_n=ar^{n-1}  より、この公式を使うためには、初項( a )と公比( r )という 2 つの情報が必要です。

 

一般項を求めることは、第 n 番目の項を求めることに等しいので、 n という文字はそのまま残っていても問題ないわけです。

これは等差数列の一般項と同じですね。

 

今回、初項は 1 、公比は 2 なので、

a_n=1\cdot 2^{n-1}=2^{n-1}

という結果となります。

  

(2)

今回は和を求める問題です。

(1) の数列で、公比が 2 であったことから、

r\neq1 なので、和の公式の①を使うことになります。

 

①を使い、 S_n を求めてみましょう。

①の公式を活用する場合、必要な情報は (1) と同様、初項と公比の 2です。

 

これにより、ひとまず第 n 番目の項までの和( S_n )を求めることができます。

 

よって、

S_n=\dfrac{1\cdot (2^{n}-1)}{2-1}=2^{n}-1

となりますね。

 

ここで、今回は初項(第 1 項)から第 10 項までの和を求めるので、

項数である n10 ということになり、答えは

S_{10}=2^{10}-1=1023

となります。

 

(3)

この問題では、(2) とは初項と公比の値は違いますが、和を問われていることに変わりはありません。

よって、ここで必要な情報は (2) と変わらず、初項と公比の 2です。

 

あとはこれらを公式に当てはめ、

S_n=\dfrac{7\cdot (3^{n}-1)}{3-1}=\dfrac{7\cdot (3^{n}-1)}{2}

となります。

 

今回は、初項(第 1 項)から第 5 項までの和なので、n=5 となり、

S_5=\dfrac{7\cdot (3^{5}-1)}{2}

=\dfrac{7\cdot (242)}{2}

=7\cdot 121

=847

という結果となります。

 

おわりに

今回は、等比数列の一般項と和の一般項の問題でした。

 

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