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ベクトルが含まれた方程式がベクトル方程式ただそれだけ

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はじめに

今回は、ベクトルが含まれた方程式についての問題です。

 

ベクトル方程式は、ベクトルの中でも特に難しい単元ですね。

 

しかし、ベクトルは大きさと向きを表すものという定義をしっかりと押さえておけば決して理解できない単元ではないです!

 

ベクトルの定義などの基本を復習したい方はこちらをチェック

www.smohisano.com

 

ベクトル方程式とは?

ベクトル方程式とはなにか?

難しく考えるとなんなのかがわからなくなってきます。

シンプルに考えましょう!

 

ベクトル方程式とは、ベクトルを含んだ方程式です。

 

つまり、

ベクトルでも直線の方程式とか円の方程式とかを表すことができるんだよ!ってだけの話です。

 

直線の方程式を求める問題は、中学生の時や数学 Ⅱ でも扱いましたね。

直線と方程式についてはこちらをチェック

www.smohisano.com

 

直線のベクトル方程式

直線上の任意の点 P の位置ベクトルを \overrightarrow{p} とし、st を実数の変数とする。

定点 A(\overrightarrow{a}) を通り、\overrightarrow{0} でないベクトル \overrightarrow{d} に平行な直線

 \overrightarrow{p}=\overrightarrow{a}+t\overrightarrow{d} \overrightarrow{d} は直線の方向ベクトル

 

異なる 2A(\overrightarrow{a}), B(\overrightarrow{b}) を通る直線

 \overrightarrow{p}=(1-t)\overrightarrow{a}+t\overrightarrow{a} または \overrightarrow{p}=s\overrightarrow{a}+t\overrightarrow{a} s+t=1

 

定点 A(\overrightarrow{a}) を通り、\overrightarrow{0} でないベクトル \overrightarrow{n} に垂直な直線

 \overrightarrow{n}(\overrightarrow{p}-\overrightarrow{a})=0 \overrightarrow{n} は直線の法線ベクトル

 

公式の説明

今回使用する公式を解説する。

定点 A(\overrightarrow{a}) を通り、\overrightarrow{0} でないベクトル \overrightarrow{d} に平行な直線

 \overrightarrow{p}=\overrightarrow{a}+t\overrightarrow{d} \overrightarrow{d} は直線の方向ベクトル

 

f:id:smohisano:20210827144627p:plain

求めたい直線は点 P の集まりです。赤線(\overrightarrow{p}で表しています。

P の位置ベクトルを \overrightarrow{p} と表す。そして、\overrightarrow{p} は求めたい直線上を移動します。

 【目標】

\overrightarrow{p} が直線上のどこを指していても、成り立つようなベクトルを含んだ方程式を立てる。」

 

f:id:smohisano:20210827144709p:plain

直線上の任意のA の位置ベクトルを \overrightarrow{a} とおくと上図のようになる。

 

f:id:smohisano:20210827144737p:plain

また、求めたい直線に平行なベクトル \overrightarrow{d} を適当に書いておく。

すると、線分 APt\overrightarrow{d} と表すことができる。

 

f:id:smohisano:20210827144803p:plain

したがって、無駄な部分を排除して見てみると、

\overrightarrow{a} + t\overrightarrow{d} = \overrightarrow{p}

   \overrightarrow{p} = \overrightarrow{a} + t\overrightarrow{d}

となる。

問題

A(-4, 2) を通り、ベクトル \overrightarrow{d}=(3, -1) に平行な直線の方程式を求めよ。

  

解説

図にすると、

f:id:smohisano:20210827151114p:plain

よって、

\overrightarrow{p}=(x, y) とすると、

(x, y)=(-4, 2)+t(3, -1)

x 座標と y 座標それぞれを式にすると、

媒介変数を t とすると、\ast 媒介変数とは、一つの式を二つに分けるための変数)

\begin{cases}x=-4+3t\\y=2-t\end{cases}

t を消去すると、直線の方程式が求められる

 

上記の解説を踏まえた上で、実際の答案を見てみましょう!

 

実際の答案

\overrightarrow{p}=(x, y) とすると、

(x, y)=(-4, 2)+t(3, -1)

媒介変数を t とすると、

\begin{cases}x=-4+3t\cdots①\\y=2-t\cdots②\end{cases}

②より

3y=6-3t

3t=6-3y

①に代入すると、

x=-4+6-3y

x+3y-2=0

 

おわりに

今回は、ベクトルが含まれた方程式についての問題でした。

 

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