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途中式を飛ばさない数学ブログ

ベクトルを座標で表す!ベクトルを成分表示させる問題

問題

\overrightarrow{a}=(2, 1), \overrightarrow{b}=(3, 4) に対して、|\overrightarrow{a}+t\overrightarrow{b}| の最小値とそのときの t の値を求めよ。

 

 

つまずきポイント

ベクトルは、座標で表すことによって座標平面上で扱うことができます。

 

ベクトルの成分表示

ベクトルは、座標平面上で \overrightarrow{a}=(x_1, y_1) のように表されます。

このように、座標で表すことをベクトルの成分表示と言います。

 

例)

\overrightarrow{a}=(3, 4)

f:id:smohisano:20210818094648p:plain

 

使用する公式

ベクトルが成分表示されているときのベクトルの大きさ

\overrightarrow{a}=(a_1, a_2)

|\overrightarrow{a}|=\sqrt{{a_1}^2+{a_2}^2}

|\overrightarrow{a}|^2={a_1}^2+{a_2}^2

 

例)

\overrightarrow{a}=(3, 4) の大きさを求めよ。

 

図のように、\triangle{OAB} に対して、三平方の定理を用いる。

|\overrightarrow{a}|=\sqrt{3^2+4^2}

  =\sqrt{25}

  =5

 

f:id:smohisano:20210818165852p:plain
 

ベクトルが成分表示されているときの内積の求め方

\overrightarrow{a}=(a_1, a_2), \overrightarrow{b}=(b_1, b_2)のとき、

\overrightarrow{a} \cdot \overrightarrow{b}=a_1\times b_1+a_2\times b_2

 

解説

 \overrightarrow{a}+t\overrightarrow{b}=(2, 1)+ t(3, 4)

=(2+3t, 1+4t) から

 |\overrightarrow{a}+t\overrightarrow{b}|^2

=(2+3t)^2+(1+4t)^2

=4+12t+9t^2+1+8t+16t^2

=25t^2+20t+5

=25\left(t^2+\dfrac{4}{5}\right)+5 (平方完成をする)

=25\left\{ \left(t^2+\dfrac{2}{5}\right)-\left(\dfrac{2}{5}\right)^2\right\}+5 

=25\left(t^2+\dfrac{2}{5}\right)-25\times\dfrac{4}{25}+5

=25\left(t+\dfrac{2}{5}\right)^2+1

 

f:id:smohisano:20210818180614p:plain

グラフより

よって、t=-\dfrac{2}{5} のとき、最小値 1

 

(別解)\ast 計算が少し大変です。

 |\overrightarrow{a}+t\overrightarrow{b}|^2

=|\overrightarrow{a}|^2+2t\overrightarrow{a}\cdot\overrightarrow{b}+|\overrightarrow{b}|^2 t^2

 

ここで、

|\overrightarrow{a}|=\sqrt{2^2+ 1^2}=\sqrt{5}

|\overrightarrow{b}|=\sqrt{3^2+ 4^2}=\sqrt{25}=5

また、

\overrightarrow{a}\cdot\overrightarrow{b}=2\times 3+1\times 4=10

 

よって、

 |\overrightarrow{a}|^2+2t\overrightarrow{a}\cdot\overrightarrow{b}+|\overrightarrow{b}|^2 t^2

=\sqrt{5}^2+2t\times 10+5^2 \cdot t^2

=25t^2+20t+5

=25\left(t^2+\dfrac{4}{5}\right)+5 (平方完成をする)

=25\left\{ \left(t^2+\dfrac{2}{5}\right)-\left(\dfrac{2}{5}\right)^2\right\}+5 

=25\left(t^2+\dfrac{2}{5}\right)-25\times\dfrac{4}{25}+5

=25\left(t^2+\dfrac{2}{5}\right)+1

 

f:id:smohisano:20210818180614p:plain

グラフより

よって、t=-\dfrac{2}{5} のとき、最小値 1

 

おわりに

今回は、ベクトルを成分表示させる問題でした。

 

もっと詳しく教えてほしいという方は、

下記の問い合わせフォームからご連絡ください。

いつでもお待ちしております。

 

お問い合わせフォーム

https://forms.gle/2RVgwcMPcL5YxWbV7

 

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等比数列の一般項と和の一般項

問題

次の問いに答えなさい。

(1) 数列 1, 2, 4, \cdots の一般項 a_n を求めよ。

(2) (1) の数列について,初項から第 10 項までの和 S_{10} を求めよ。

(3) 初項 7, 公比 3 の等比数列の初項から第 5 項までの和 S_5 を求めよ。

 

 

つまずきポイント

今回は、等比数列の一般項と和の一般項の問題です。

 

等差数列同様、公式を覚えられていれば、問題なく解けるのではないかと思います。

 

和を求める問題では、

等差数列のときのように、公式の中に含まれる文字の数が少し増えてきます。

 

ここで重要なのは、

公式を使うにはどんな情報が必要で、その情報は問題文から見出せるかを考えることです。

 

実際に上記の問題を使って、ポイントをおさえながら一緒に考えていきましょう。

 

等比数列の一般項の公式

a:初項, n:項数, r:公比

 a_n=ar^{n-1} 

 

等比数列の和の公式

a:初項, n:項数, r:公比

 r\neq1 のとき、S_n=\dfrac{a(1-r^{n})}{1-r}=\dfrac{a(r^{n}-1)}{r-1} \cdots

 r=1 のとき、S_n=na \cdots ② 

 

和の公式として登場する頻度が高いのは、圧倒的に①です。

 

また、末項がわかっていた場合、末項を l として、

S_n=\dfrac{a-rl}{1-r}

などのように表すことができますが、使用頻度が低い上、①を使って導くことが容易なため、覚える必要はありません。

 

解説

(1)

a_n=ar^{n-1}  より、この公式を使うためには、初項( a )と公比( r )という 2 つの情報が必要です。

 

一般項を求めることは、第 n 番目の項を求めることに等しいので、 n という文字はそのまま残っていても問題ないわけです。

これは等差数列の一般項と同じですね。

 

今回、初項は 1 、公比は 2 なので、

a_n=1\cdot 2^{n-1}=2^{n-1}

という結果となります。

  

(2)

今回は和を求める問題です。

(1) の数列で、公比が 2 であったことから、

r\neq1 なので、和の公式の①を使うことになります。

 

①を使い、 S_n を求めてみましょう。

①の公式を活用する場合、必要な情報は (1) と同様、初項と公比の 2です。

 

これにより、ひとまず第 n 番目の項までの和( S_n )を求めることができます。

 

よって、

S_n=\dfrac{1\cdot (2^{n}-1)}{2-1}=2^{n}-1

となりますね。

 

ここで、今回は初項(第 1 項)から第 10 項までの和を求めるので、

項数である n10 ということになり、答えは

S_{10}=2^{10}-1=1023

となります。

 

(3)

この問題では、(2) とは初項と公比の値は違いますが、和を問われていることに変わりはありません。

よって、ここで必要な情報は (2) と変わらず、初項と公比の 2です。

 

あとはこれらを公式に当てはめ、

S_n=\dfrac{7\cdot (3^{n}-1)}{3-1}=\dfrac{7\cdot (3^{n}-1)}{2}

となります。

 

今回は、初項(第 1 項)から第 5 項までの和なので、n=5 となり、

S_5=\dfrac{7\cdot (3^{5}-1)}{2}

=\dfrac{7\cdot (242)}{2}

=7\cdot 121

=847

という結果となります。

 

おわりに

今回は、等比数列の一般項と和の一般項の問題でした。

 

もっと詳しく教えてほしいという方は、

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いつでもお待ちしております。

 

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ベクトルとは?ベクトルの基礎・基本

はじめに

今回は、ベクトルの基礎・基本について話していきます。

 

高校数学におけるベクトルは、

平面ベクトルと空間ベクトルに分けられます。

 

空間ベクトルは少し難しい印象を持つ方が多いかと思いますが、

必要な箇所で切り取ってその断面図を見て問題を解く場合がほとんどです。

断面図は、平面図形なので、結局は平面図形を解くことと同じです。

 

つまり、平面ベクトルをある程度理解できれば、

同時に空間ベクトルも理解できるということです。

 

平面図形におけるベクトルの基本用語等を確認していきましょう。

 

 

ベクトルの基本事項

基本用語

有向線分 AB

 始点 A から終点 B に向かう向きを指定した線分

ベクトル 

 向きと大きさだけで定まる量

ベクトルの表し方 \overrightarrow{a}=\overrightarrow{AB}  

 \overrightarrow{a} を表す有向線分 AB の表すベクトル 

ベクトルの大きさ |\overrightarrow{a}|

 \overrightarrow{a} を表す有向線分の長さ

単位ベクトル

 大きさが 1 であるベクトル

ベクトルの相等

 \overrightarrow{a}=\overrightarrow{b} は、\overrightarrow{a}\overrightarrow{b} の向きが同じで、大きさが等しい。

逆ベクトル -\overrightarrow{a}

 \overrightarrow{a} と大きさが等しく、向きが反対のベクトル -\overrightarrow{AB}=\overrightarrow{BA}

零ベクトル \overrightarrow{0}

 有効線分の始点と終点が一致 \overrightarrow{AA}=\overrightarrow{0}, |\overrightarrow{0}|=0, 向きが考えない。

 

ベクトルの相等について

ベクトルとは、向きと大きさを表したものです。

 

次の図を見ていきましょう。

f:id:smohisano:20210816222122p:plain

長さが同じでも向きが違う場合は、同じベクトルになりません。

 

f:id:smohisano:20210816222208p:plain

向きが同じでも長さが違う場合は、同じベクトルになりません。

f:id:smohisano:20210816222620p:plain

長さと向きが一致した時に、同じベクトルと言えます。

 

このように、2 つのベクトルの相等を考える時、

どの位置にいるのか?は関係ありません。

あくまでも向きと長さが一致した 2 つのベクトルが等しいと言えます。

 

ベクトルの加法・減法・実数倍

ベクトルは、上述した通り、向きと大きさを表したものです。

 

\overrightarrow{a}=3 

\overrightarrow{a}+\overrightarrow{b}=5 

つまり、上述のように表されることはありません。 

 

ベクトル用の足し算や引き算の方法があることを頭に入れておきましょう。

 

① 和 \overrightarrow{a}+\overrightarrow{b}

f:id:smohisano:20210816204002p:plain

 

② 差 \overrightarrow{a}-\overrightarrow{b}=\overrightarrow{a}+(-\overrightarrow{b})

f:id:smohisano:20210816204028p:plain
 

③ 実数倍 k\overrightarrow{a}

f:id:smohisano:20210816204056p:plain
  

ベクトルの演算法則

実数の場合、2+3=3+2(2+3)+4=2+(3+4) 等が成り立ちます。

ベクトルであっても同じような法則が成り立ちます。

 

演算法則

交換法則 \overrightarrow{a}+\overrightarrow{b}=\overrightarrow{b}+\overrightarrow{a}

結合法則 (\overrightarrow{a}+\overrightarrow{b})+\overrightarrow{c}=\overrightarrow{a}+(\overrightarrow{b}+\overrightarrow{c}) 

逆ベクトル \overrightarrow{a}+(-\overrightarrow{a})=\overrightarrow{0}

\overrightarrow{0} の性質 \overrightarrow{a}+\overrightarrow{0}=\overrightarrow{0}+\overrightarrow{a}=\overrightarrow{a}

 

その他の演算法則

その他 

k(l \overrightarrow{a})=(kl)\overrightarrow{a}

(k+l)\overrightarrow{a}=k\overrightarrow{a}+l\overrightarrow{a}

k(\overrightarrow{a}+\overrightarrow{b})=k\overrightarrow{a}+k\overrightarrow{a}b

 

なぜこのような法則を確認する必要があるのか?

それは、実数とベクトルの定義が違うからです。

 

実数は、みなさんがよく知ってるただの数字ですし、

ベクトルは、大きさと向きを含んだものです。

 

定義が違うため、演算の法則も新たに確認する必要があるわけです。

 

ベクトルの平行

\overrightarrow{a} \neq\overrightarrow{0}, \overrightarrow{b} \neq\overrightarrow{0} のとき、

\overrightarrow{a}\overrightarrow{b}が平行 \leftrightarrow \overrightarrow{a}=k\overrightarrow{b}

 

\overrightarrow{a}=k\overrightarrow{b} は、

ベクトルの長さは違うけど、向きは同じであることを表している。

  

ベクトルの分割

ベクトルの始点を変えたい時に、ベクトルの分割を使う。

ベクトルの分割

\overrightarrow{AB}=\overrightarrow{OB}-\overrightarrow{OA}

 この公式を解説していきます。

 

まず、下図のような図を描く。

 

f:id:smohisano:20210816204236p:plain

\overrightarrow{AB} は始点が A で終点が B です。

A と 点 B を終点として、始点にしたい点 O を始点としてベクトルを引く。 

 

図より

\overrightarrow{OA} + \overrightarrow{AB} = \overrightarrow{OB}

   \overrightarrow{AB} = \overrightarrow{OB} - \overrightarrow{OA}

 

おわりに

ベクトルの基礎・基本について説明してきました。

 

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等差数列の一般項と和の一般項

問題

次の問いに答えなさい。

(1) 数列 1, 4, 7, \cdots の一般項 a_n を求めよ。

(2) 数列 1, 4, 7, \cdots, 97 の和 S を求めよ。

(3) 初項 200, 公差 -5 の等差数列の初項から第 100 項までの和 S を求めよ。

 

 

つまずきポイント

今回の問題は、等差数列の一般項と和の一般項の問題です。

 

公式を覚えられていれば、そこまで難しい問題ではないかと思います。

 

和の一般項の公式は2 つあり、状況に応じて使い分ける必要があります。

どちらの公式を使用するかは問いの条件をよく見ましょう。

 

等差数列の一般項の公式

a:初項, n:項数, d:公差

 a_n=a+(n-1)d 

 

等差数列の和の公式

n:項数, a:初項, l:末項,

d:公差

 S_n=\dfrac{1}{2}n\,(a+l) \cdots

 S_n=\dfrac{1}{2}n \left\{ 2a+(n-1)d \right\} \cdots ② 

末項がわかっていたら、①

公差がわかっていたら、②

 

この 2 つの見た目は違いますが、実は①を少し変形したものが②になります。

これらを別々の公式として覚える必要は本来はないです。

今回は最初ということで、あえてこれらを効率よく使って問題を解いていきます。

 

解説

(1)

a_n=a+(n-1)d より

初項:a=1

公差:d=3

よって、

a_n=1+(n-1)\times 3

 =1+3n-3

 =3n-2

 

(2)

(1) より a_n=3n-2 なので、

a_n=97 のときの n 求める。

97=3n-2

-3n=-99

n=33 \cdots \ast

 

S_n=\dfrac{1}{2} n(a+l) より

初項:a=1

末項:l=97

項数:\ast より n=33

よって、

S_{33}=\dfrac{1}{2}\times 33(1+97)

 =\dfrac{1}{2}\times 33\times 98

 =33\times 49

 =1617

 

(3)

「初項から第 100 項まで」より項数は、100

\ast「公差が -5 」と分かっているので、②の公式を使用する。

 

S_n=\dfrac{1}{2}n \left\{ 2a+(n-1)d \right\} より

項数:n=100

初項:a=200

公差:d=-5

 

S_{100}=\dfrac{1}{2}\times 100 \left\{ 2\times 200+(100-1)\times (-5) \right\}

=50(400-500+5)

=50\times (-95)

=-4750

 

おわりに

 今回は、等差数列の一般項と和の一般項でした。

 

公式を覚えることはもちろんですが、

和の一般項が 2 種類あるので、それぞれの使うタイミングを押さえておきましょう。

 

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未来を読む?!高校数学における数列の基本

 

はじめに

今回は、高校数学における数列の基本について話していきます。

 

数列の詳しい説明は後々しますが、簡単にいえば数の列です。

 

例えば、アルバイトをしている A さん

1 月の給料は、15000

2 月の給料は、30000

3 月の給料は、45000

だったとする。

 

では、4 月にいくらもらえますか?

必ずしもそうとは限りませんが、

おそらく多くの人が 60000 円って思うことでしょう。

 

こういう考え方の根本を成している概念こそが、数列です。

先述したように、必ず 60000 円をもらえるとは限りません。

しかし、未来を予想する1つの指標として活用することが出来るでしょう。

 

では、数列について詳しく見ていきましょう。

 

数列とは

数にはいろいろな種類がありますね。

整数、分数、無理数、・・・

 

こういった「数」が、ある規則で順番に並んで「列」を成しているとき、

それを数列といいます。

 

例えば、

2, 4, 6, 8, 10

 

という数列は、

「右にズレるにつれて 2 ずつ足されている。(もしくは左にズレるにつれて 2 ずつ引かれている)」という規則を持っていますね。

 

数列の分野に出てくる主な数学用語

数列という分野において、

数列を形成している一つひとつの数を「項」といいます。

 

上記の例であれば、例えば 24 などの数がそれにあたります。

 

そして、数列の最初の項を「初項」、最後の項を「末項」といいます。

上記の例であれば、初項が 2、末項が 10 ということになりますね。

 

高校数学における数列の目的とは?

目的① 一般項を求める

一般項

数列の第 n 項を n の式で表したもの

 

一般項について説明していきます。

 

一般的に、数列の各項は番号で表されます。

上記の例であれば、

2(初項)⇒1番目の数

4    ⇒2番目の数

などのように呼ばれます。

 

このとき、各々の番号の数を、 a などの文字を用いて、a_{1}a_{2}などのように表します。つまり上記の例であれば、

a_{1}=2

a_{2}=4

などのように数が対応することになるのです。

 

そして、仮にこの数列がもっと多くの項をもっていた場合は、

100 番目の数は「a_{100}

200 番目の数は「a_{200}

などのように表されることになり、今回の例でそれらに対応する数を考えると、

a_{100}=200

a_{200}=400

と予想できるかと思います。

 

では、具体的な番号ではなく、

任意の番号(仮に n 番目とする)である a_{n} に対応する数を、

文字を使って一般的に表そうとすると、どうなるのでしょうか?

 

この a_{n} に対応する数を文字を使って表すことが、数列の問題における主な目的となります。

 

例えば今回の例であれば、

a_{1}=2

a_{2}=4

a_{100}=200

a_{200}=400

という情報を整理すると、a_{n}=2nという式になりますね。

 

仮にこの式のn に 300 を代入すると、

a_{300}=600となるので、300 番目の数は600 であると分かるわけですね。

 

目的② 漸化式を求める

漸化式

n 番目の値と n+1 番目の値の関係性

 

目的① のように一般項が求められていないときもあります。

一般項がわかっていなくても、漸化式がわかっているだけでも得られる情報は多くあります。

 

例えば、

n 番目の値と n+1 番目の値の関係性が

a_{n+1}-a_n=2

だとする。

 

この漸化式は、n+1 されると 2 増えるような数列であることがわかります。

 

このように、a_n の値はわからないけど、お隣さん同士の関係性がわかっているだけでも得られる情報は多くあります。

 

高校数学の数列では、

漸化式を求める問題や漸化式から一般項を求める問題が頻繁に出題されます。

 

おわりに

高校数学の数列は、

「一般項を求める問題」「漸化式を求める問題」が頻出問題となっています。

また、数列の単元内に収まらず、確率や関数といった単元と絡めた問題も頻出問題となっています。

 

難しい問題も多いですが、この記事を基盤として問題を扱っていきましょう。

 

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